地味で地道なはてなブログ

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地味で地道な子宮全摘ー手術当日

おはようございます。
昨夜は同室の人のいびきと処置であまり良く眠れませんでした。
手術でぐっすり寝てやる。
by 蟹ペン族 2018/09/19 7:50:31

という訳で、睡眠不足で迎えた当日の朝。
禁食なので朝は暇。
あ、いや、朝浣腸がある。私は8時頃に浣腸を受けた。
以前ストレス性胃腸炎をやったときとかで数回受けていたのであまり抵抗はなかったし、そんなにしんどくはなかった。初めて受けるひとは、何をされるか怯えるかもだが、そんなにすごいことはしないし、別に痛くはない。ただ、出すまで2,3分待つよう言われるので、トイレに移動して待ってから出す。

水分を摂っていいのは10:30までで、飲んでいいのは水、お茶、ブラックコーヒー、スポーツドリンク。
手術は12:30からだった。時間によって水分の摂取可能な時間は変わる。多分手術の2時間前まで。

あと、手術中や術後すぐは床ずれしてしまうため、背中に保湿剤を塗るよう言われる。大抵病棟にクリームがあるので、お願いして背中に塗ってもらう。

手術にかかる時間は3時間、準備と麻酔から醒めるまでの時間を含めると4時間という説明を受けていた。

手術までは暇。
術後は点滴と導尿カテーテルで身動きが取れなくなるのがわかっていたので、床頭台に19日と20日の分の薬を薬袋に入れて置いておいた。これで手が届く、だろう。多分。
あと、水を入れたペットボトルも。

あとはまたTogetterまとめを整理したりTwitterしたり。

ラミナリアを入れる処置を受けていなければ、この間にシャワーを浴びる。

さて12時前。
床頭台の中に貴重品入れがあるので、ここに財布、通帳と一緒にスマホと時計も入れて鍵をかけた。
12:20頃にこの日の担当看護師さん(毎日、昼/夜で交代になる)が迎えに来た。
「弾性ストッキングははきましたか?」
「いえ、まだはいてません」すみません。はきました。本来なら12:10頃にはいてよい。

貴重品入れの鍵は看護師さんに預け、手術用の病衣一式とともに手術室に歩いて移動する。
私は手ぶらで、看護師さんは術後に私が乗って帰ってくる予定のストレッチャーを連れて。

手術室は別フロアにあった。
大きい病院で、最初の処置室みたいなところと実際に手術を受ける手術室が別になっている。
まず処置室と思しきところに通されて、ここで手術室担当の看護師さんと交代する。
処置室は多分6つあった。私は5番と書かれたところに通されたと思う。

取違えのないよう、生年月日と姓名と、手術内容の確認をされる。
それから手術用の後ろ開きの服に着替える。看護師さんが着替えさせてくれる。
あと、帽子をかぶる。ので、髪が長い人も、髪はほどいておいて、この帽子に入れるようにした方がいい。結んだままだと、術後に結び目が頭にあたるし、ほどくのもひと苦労する。
そのあとストレッチャーに乗って、手術で使うことになる点滴のラインを取るわけなのだが、基本的には利き手の逆の手の甲から取るらしい。
のだけど。
点滴の針がめちゃくちゃ痛い。針で並縫いしてるんじゃないかと思うくらいに痛い。
いや、これはきっと手術だから何か特別な針とかで、痛いのは仕方がないのだと我慢していたら、ラインを確認していた看護師さんが、
「あ、入ってないですね…」
血管外して刺したらそりゃ痛いわ!
ということで、右手の甲から入れることに。痛かったけど、あっさり通った。

そんなことをしている間に、カーテン越しに他の処置室で、姓名と生年月日と手術内容を確認されている声が聞こえてきたので、ほんとうに手術がたて混んでるのだな…。
今思えば、地震の影響で中止されてた手術もあったはずなので、その影響もあったのかもしれない。

それから、処置室と同じ番号の書かれた手術室に移動。流れ作業である。
無影灯は、ドラマでよく見るようなライトがたくさんついているようなものではなくて、全面が光っていた。LED照明なのかな。
主治医の先生と麻酔科医の先生と看護師さんが待っていて、挨拶。
脊椎麻酔がある場合は、ここで背中から麻酔注射をされるらしい。とても痛いらしい。全身麻酔で良かった。

点滴のラインから麻酔薬が入れられる。
マスクをかぶせられ、「はい、吸いこんで…」と言われて、数回、深く呼吸をしたのは覚えている。

「……手術終わりましたよ!」
という声で目を覚ますまで、体感時間5分。ほんとうに全然時間の経過を感じなかった。
普通の睡眠であれば、薬で眠ってもなんとなく時間の経過は覚えているものだが、このときは何にも感じなかった。
このあと1,2時間くらいのことはあまりよく覚えていない。多分、薬の影響で麻酔が醒め切っていなかったせいもあるのだろう。あと、後日調べたところでは、酒が弱い人は麻酔がかかりやすく醒めづらいという記述もあった。ほんとかな。

寝てる間に着替えさせてくれるらしく、着替えた服とはまた別の、術後用の着物のような長い病衣を着ていて、ナプキンをつけたT字帯をつけられている。あと、酸素マスクと心電図モニターと、導尿カテーテルがつけられている。
が、この辺は麻酔から醒めたばかりで、とても記憶が曖昧だ。

ストレッチャーで病室に戻り、ベッドに移って、点滴をつながれる。手術当日は抗生剤他を合計6本、代わる代わる打たれる。
実際にはこの間、ある程度麻酔が醒めるまでは壁面の酸素ボンベにつながれた酸素マスクをしばらくしているらしいのだが、覚えている頃には酸素マスクはもうしていなくって、心電図モニターがついているのにはあとで気が付いた。
むくみがひどい人は、ここで弾性ストッキングではなく、脚を圧迫して血流を良くする機械をつける。私は付けなかったが、付けると、これで動きを封じられるので辛いらしい。

このあと麻酔が切れ始めてからが大変だった。とにかく術創が痛い。あとなんかよくわからないところが痛い。内臓1つ+卵管二本取ったのだから痛いに決まっている。
カテーテルはあまり気にならなかった。他の傷が痛くてそれどころではなかった。
喉が痛いとブログ記事を読んでいたけど、やや痰がからむかな、という程度で、痛くはなかった。

点滴で痛み止めも入れていたようなのだが、それでも痛くて、結局痛み止めの点滴は翌朝までに3回入れてもらった。
吐き気がして気持ち悪くて、かなりしんどい。吐き気は麻酔の影響で起こるそうだ。

また、置き時計がなかったので、気になったら看護師さんに訊いた方が良い。
訊かなかったので、朝が永遠に遠く感じた。小さい置き時計を床頭台に置いておくといいかも。
でも秒針の音も結構気になるので、音のしないタイプのがよいかも。

多分19時頃に、主治医の先生が来て、少量なら水分を摂ってよいことと、夕方飲んでいる薬を飲んでよいことを伝えられた。

ついでに、あまりに苦しかったので、例のワイパックスを出してもらう。
朝食後の抗うつ剤イフェクサー)や夕食後の気分安定剤デパケン)は、飲めば1日効く徐放剤だし、2,3日くらいはとばしてもあまり影響はないが、抗不安剤ワイパックス)はすぐに効くし、相当にしんどかったので、できるなら飲んでおきたかった。
のだが、デパケンワイパックスを飲んでしばらくして吐き気がして吐いてしまった。まあ、禁食からの服薬だったので、仕方ないかも。デパケンは大きい錠剤だしな…。
術後に吐くのはどうやら普通らしく、ちゃんとトレイを用意してくれていた。
看護師さん曰く、ワイパックスが溶けて吸収されるには充分な時間が経っていたから、多分大丈夫、とのこと。

やたらと胸が苦しくなったり吐き気がしたりして苦しむ。
確かに前日、麻酔医の先生からの説明で、精神科の薬を飲んでる人は、麻酔が残りやすい、なかなか醒めきらない、というようなことを言われていたのだが、どうやらそれにもろに該当してしまったらしく、気持ち悪さがずっと続いていたので、看護師さんがしばらくついてくれて、深夜になって落ち着いてからも、ちょくちょく様子を見にきてくれた。
麻酔が残ってると吐き気がしやすいらしい。

苦しかったり、痛みが強くなったり、体勢を変えたいとか、何かあったら迷わずナースコールを押すよう言われる。最初、押すのに迷うが、押さない方が看護師さんは結果的に仕事が増えるので、大人しく押す。
脚を挙げると楽になるようだったので、お願いしてクッションを脚の下に入れてもらった。
脚をクッションにのせて挙げたり、下ろしたりしてると少し楽になった。また、膝を立てると、お腹の皮膚が少し弛緩して楽になるので、膝を立てるのと、クッションに挙げるのを繰り返していた。

時々看護師さんがお腹の傷とT字帯の様子を見に来る。あとで確認したが、下から結構出血していた。切除した子宮と卵管を、膣経由で出して、膣の子宮との接合部を縫うので、縫ったところが出血するし、引っ張り出したときの体内の血も膣内に残るらしい。

この辺になると、腰も痛くなって結構つらくなる。
夕食後の薬を飲んで吐いていたので、寝る前の眠剤も飲むのを止めておいた。

ので、ちょっとうとうとしてきたら、同室の人のいびきで目が覚める。私もいびきをかいていたのだろうかと、しばらく気になる。
手術中の気管への挿管で、喉がいがらっぽくなるので、いびきはかきやすくなるかもしれん。
何故か同室の人は、みんないびきをかく人ばかりだったので、入院期間中を通じて、なかなか眠れなかった。
前日は同室の人が術後だったのと、脚を圧迫する機械の音と、その人のいびきであまりよく眠れなかったのだが、この日も、うとうとしながら、時々痛み止めを追加してもらったり、気持ち悪くなって脚の位置を変えたりで、ほぼ眠れず。ひたすら夜明けを待った。