地味で地道なはてなブログ

ダイアリー「地味で地道な」から引っ越しました。

医事システムをやっていたころ

獣医にはないけど
人間の医者には、診療行為に対する対価の表があって
何をやるといくら、というのは基本的に全部全国統一
注射一本打つのも、いくらになるかは共通

病院と診療所では一部違うし
大学病院は基本的に高度先進医療を行う機関なので普通の病院より高いし
医科と歯科も違う
病床数とか看護師の数などによっても細かいとこは違ってくるけど
どう「違う」かとかはすべて決められている

…で、毎年改訂がかかる(泣)
強烈な大改訂だとシステム屋も泣きが入ります…

毎月「診療報酬明細書」(レセプト)をお上に提出し
審査を受ける
システムを汎用化しやすいけど、導入や運用はものすごくたいへん
診療料の計算方法とかもどんどん変わる訳で
その複雑怪奇さは他の業種の比じゃない

医事はある意味職人芸っぽいので、簡単に人員投入できないし
やるとなかなか他に移れないし、ほぼ間違いなくデスマーチ

でもこれ、昔は手書きだったんだよね

初めて手書きレセプトの病院にシステムを導入したときの
お客さんの喜びようを思い出す
昔は医療事務は365日のデスマーチな仕事だった
本稼働前のデスマーチ中、私達が作業を終えて帰る時間でも、まだ医事課の人は残っていた

今もたいへんな仕事だけど
初本稼働のあのときのことを思うと
システム屋って
お客さんに時間の余裕をあげる仕事なんだなあって思う

世の中を
少なくとも職業の残業時間を
変えることができる仕事