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あたたかな科学

読売新聞書評欄連載で選び評した12冊の本 - My Life Between Silicon Valley and Japan
むう。なんでこうこだわるかなあ。理系と文系について。

第11回 「対立概念に補助線を引け」(読売新聞08年2月24日朝刊)



新著「思考の補助線」(ちくま新書)で茂木は、対立する概念に身を挺して補助線を引くというアプローチによって、「AとBの両方」を追求し続ける。「科学と思想」「理系と文系」「厳密性と曖昧さ」「同化と個性化」「現実と仮想」「総合と専門」といった現代のさまざまな問題に、鮮やかな補助線を次々と引いていく。小林秀雄の名著「考えるヒント」を彷彿させる。

たびたび「理系の考え方」「理系のやり方」が取りざたされるが、どちらも漱石の著書にたびたび言及しているのだから、漱石にも鴎外にも寺田寅彦にも、たびたびふれているだろうに。
理系文系は、それこそ、学校ではこだわらざるを得ないだろうけども、
仕事をするようになったらその狭い枠組みから解放されるというのに、もったいない。

世間のジャンルわけにやられて、学校の定規にへだてられて、本屋の分類にしばられて、
みずから壁をつくって可能性を狭めるよりは、
ジャンルわけに縛られることなく、単純に興味のあるものすべてを面白がれる感性と行動力をもちつづけたい。
そもそも私自身が理系と文系の両方に足突っ込んでここまできているからなあ。
どっちかを礼賛してどっちかをけなすのは、
あまりにももったいない。
それこそ「人生の半分損している」。

私は欲深だから、どっちもとるし。どっちかを礼賛して偏るのもこのまない。