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チベットのお守り

http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/y/y2_naranja/20080422/20080422010538.jpg

リクエストにおこたえして、チベットのお守り。

石は数種のめのうとソーダ石。
経文は不明。
古銭は清朝のもの。

古銭が縁起物だというのは、大学の中国語の授業でやった。


文革ごろの中国で。

老夫婦と息子夫婦が一緒に暮らしていた。

息子は、文革で濡れ衣を着せられて投獄され、

何年もかかってようやく釈放され、

故郷に帰ってきたのは、ちょうどお正月だった。

その地域では、お正月に「大銭餃子」(ダーチェンジャオズ)を食べる習慣があった。

餃子の中に、ひとつだけ、縁起物の古銭を入れておく。

それがあたったひとはその年一年を幸せに過ごせるという。


息子の母親は、息子に大銭餃子を食べさせたくて、そっとその餃子に目印をつけておいた。

が、大銭餃子は外からみてわかるので、
息子、息子の嫁、母親の3人が、お互いに他のひとに食べさせたくて、
あちらへやり、
こちらへ入れして、

母親が餃子を食べると、

大銭餃子にあたった。


「あれっ、どうして?!」
と、驚いていると、
孫たちが「おばあちゃん、おめでとう!」と、祝ってくれる。

母親は、笑いながら泣いていた。

息子も泣いていた。